ネタバレ注意。
秩父のスナックに集う人々の人間模様と、その周辺に連続するバラバラ殺人事件を描く長編。
樋口有介らしく、こまやかな描写と高いリーダビリティを兼備しつつ、そこはかとない哀愁が色を添える、品質の高いローカル・コミュニティ・ミステリ。樋口有介、特に中公文庫にハズレなし。
愉しく読んだのは間違いないけど、売り出されていた時期によく真相の衝撃性が謳われていた気がして、その意味では若干の肩すかしではあったかな。
ただまあ、この作家に期待してるのはそういう部分じゃないので。さすがお上手でした。
評価はB-。
- 作者: 樋口有介
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2009/02/01
- メディア: 文庫
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