RADWIMPS 『ANTI ANTI GENERATION』

9thフル。

わざわざ前段にskitまで入れてパパラッチdisの曲作るって、ジャスティン・ビーバーかよ、という感じのすっかりロック・セレブの野田くんでございます。シングルのc/wならまだしもオリジナル・アルバムで聴きたいものではなかったな。

フィーチャリングもTAKAとかあいみょんとか、次世代のトップランナを迎えて豪勢な作り。TAKAとの曲はどうでもいいけど、feat.あいみょんのデュエット失恋ソング「泣き出しそうだよ」は、ジャジィでシャレオツななかなかの佳曲。しかしあいみょんの芯が通った歌声は、これだけ自己の確立した女性を野田洋次郎の恋人として想定し難い、というまさかの弱点を露呈w 実際は《コンビニでもだいじょーぶ!》とかああいう感じだからな…。

ここまでの書きぶりでも自己認識する通り、RADのディスコグラフィ上でもかなり気に入らない作品でした。「そっけない」とか世界観があまりにも軟弱だし、「万歳千唱」とかなんか唐突にBUMPみたいで笑ってしまったし、「サイハテアイニ」とか縮小再生産の度が過ぎると思った。アルバム全体通しても散漫な印象が否めない。

プレイリストに残すとしたら、疾走感が気持ちいい「NEVER EVER ENDER」と、一応綺麗は綺麗なので「そっけない」、「泣き出しそうだよ」、あとはラストの「正解」かなあ。「正解」はなんのイベントで作ったのか知らないけど学生合唱コーラスフルに使った卒業ソングで、コピィライティングの才が最も発揮されてると思う。ピュアなノスタルジィが刺激されて、涙腺が緩みます。

あぁ 答えがある問いばかりを教わってきたよ そのせいだろうか
僕たちが知りたかったのは いつも正解など大人も知らない

喜びが溢れて止まらない 夜の眠り方
悔しさで滲んだ 心の傷の治し方
傷ついた友の 励まし方
(「正解」)

ANTI ANTI GENERATION(通常盤)

ANTI ANTI GENERATION(通常盤)