T.ピンチョン/志村正雄(訳)『競売ナンバー49の叫び』ちくま文庫

ネタバレ注意。
かつての恋人の遺言執行人となった主人公が、謎と暗合の迷宮に迷い込む。
新潮社のあまりに美麗なハードカバーに憧れていて、まあいよいよ買うとなる前に文庫で一冊読んどこと思ったのだけど、こんなにハードル高いと思わんかった…。
目まぐるしい転換のそれぞれに、象徴的なディテールやペダンティズムがこれでもかと張り巡らされていて、詳細な注解を読んでなお、その全貌を把握することは不可能だと、いっそ清々しく絶望しました。こういう小説もあるんだな…という勉強をしたと思おう、ハードカバーも遠のいたけど。
なんかスタイリッシュな不条理映画にしたら面白そうだな…いや、間違いなく寝るな。
評価はC。

競売ナンバー49の叫び (ちくま文庫)

競売ナンバー49の叫び (ちくま文庫)