『バベル』

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ロッコアメリカ/メキシコ、日本を舞台に、時系列を入れ替えながら、悲劇が連環する様が描かれる長編ドラマ映画。
鳥と流血がダメな僕としてはキツいシーンが多かったですけど、それに目を逸らしてもなお、土曜の午後にかなりのダメージを負うことになる鬱映画でした。こうならないでくれ、でもこうなるんだろうな…という負の予測が大体当たってしまう、ディスコミュニケーションの悲劇。チエコが真宮を変に追い詰めたりしないでくれたことが救い…メッセージに何が書かれていたのかという問い返しも含め、日本パートは日本人がゆえのどうしようもない違和感を抱えながらも、主題の重さを感じながら観ました。あの違和感もディスコミュニケーションの壁を表現したもの…というわけではないのでしょうが。
一番よかったのはモロッコパート、スーザンの排泄からのシーンだな…なんかいろんな感情がごちゃまぜになって泣けたし、リチャードのI love youにスーザンからの返しをどう捉えるかってのも考えさせられる…基本的に鬱なんだけど。
寡聞にしてイニャリトゥ作品を初見でしたが、フィルモグラフィ見てたらウォッチリストに入れてる作品多いな…よっぽど身心整ってる時じゃないと、二の足踏むぜコレ…呑気にエル・ファニング愛でてられなかった。

バベル (字幕版)

バベル (字幕版)