『グラン・トリノ』

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デトロイト郊外で孤独に暮らす元自動車工/退役軍人の老人の、隣家のアジア系一家との交流を描くヒューマン・ドラマ。
いかにもクリント・イーストウッドらしい、一本背骨の通った、質実剛健たるヒューマン・ドラマです。お話は単純で、予想の通りに物語が進んでくけど、クライマックスの銃撃シーン*1からラストに至る流れはしっかり感動できたし、ラストシーンのグラン・トリノは、それがタオに受け継がれた思いの象徴であるという意味も含めて、このうえなく…個人的にはアメリカ車で初めて…かっこよかった。
コワルスキーはたまたまタオ一家との交流を経てああいう意思に至ったけど、なにもなければアメリカ白人保守層の頑迷さの象徴で、レイシズムも鮮明で、こういう人たちがトランプ政権なんて悪い冗談を成立させたんだと思うと、ちょっと素直に称揚できない部分はあったけどな…。

*1:『タクティクス・オウガ』のブリガンテス城無血開城思い出すな…。