『プラトーン』

DVD。
ある米軍小隊を中心に描かれるベトナム戦争映画。
戦争映画として、密林でのゲリラ戦の緊迫感とか、現地民間人に対する非道の告発とか、戦場で暴露されていく人間性のドラマややがて内ゲバに至る葛藤、120分の中に詰め込みながらうまくまとめて、戦闘シーンのスペクタクルも兼備した力作だとは思った。
しかし『フルメタル・ジャケット』『地獄の黙示録』といったそれぞれに作家性の結実した怪作や、戦場の狂気という点では『ディア・ハンター』の表現などを経過した後では、ちょっと映画表現としての深みに物足りなさを感じたし、ドンパチやってるだけの戦争映画、という印象も相対的には免れないところ。
まあでも、ウィレム・デフォー演じるところのエリアスは非常にかっこよかった。そもそもあの有名なポーズもエリアスなんだね、チャーリー・シーンの立場無いわ。あと若きフォレスト・ウィテカーは既にして完成形で笑った。