『プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ』

DVD。
『ブルーバレンタイン』の監督、デレク・シアンフランスの、再びライアン・ゴズリングとのタッグ作品。
あーやっぱライアン君はこういう「不器用で巧く立ち回れない男の哀しみ」演らされるんやな、相変わらずハマっててかっこいいけど、なんて序盤のクライム・サスペンス展開観てたら、ライアン君は結構早い段階で退場。物語のフェーズは二転三転、警察組織の腐敗を描く社会派サスペンスから、15年の時を経てビルドゥングス・ロマンへと。
「宿命」なんて蛇足的な副邦題がつけられてることもあって、シナリオの大まかな流れはすぐ掴めてしまうけど、さすが画は綺麗だし、音楽もいいし、ライアン君とジェイソン役の男の子*1中心に繊細な演技も冴えて、と愉しめる作品でした。
大枠のシナリオはベタだけど、細かいところにいろいろ小技が効いていていいね。ルークの「失敗」の第一因となったサングラスのその後の処理とか、一枚の写真の流転がそれぞれの所有者の感情を表してるところとか。
ベスト・シーンはロビンとの会話を経ての、ジェイソンが自転車漕いでる俯瞰。シナリオ的にも、画的にも、音楽的にも、すべてが最高のカット。

プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命 [DVD]

プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命 [DVD]

*1:デイン・デハーン。ちょっとマイケル・ピットを思い出す好演でした。