DVD。
長谷川和彦監督、沢田研二主演によるサスペンス・アクション。日本映画史上屈指のカルト・ムーヴィー。
「冴えない中学教師が原爆を造って政府を脅迫する」という根本のアイデアが秀逸で、さらに要求がプロ野球の完全中継だのストーンズの武道館公演だのって、そのアイデアのアナーキズムに忠実な無軌道さが、筋の通った感じで好ましかったです。あくまでプロットは。
それを転がしてくストーリィは、プルトニウム盗むあたりはB級SFじみて、身代金のあたりは刑事ドラマめいて、カーチェイス以降は『デッドオアアライブ』すら想起させる滅茶苦茶なアクションで、と多彩だけど、それぞれどうも散漫…というかこっちは悪い意味で無軌道すぎるだろうと感じた。特に零子の役割、モチベーションがまったく意味不明、池上季実子*1の非常に拙い芝居もあってずっとイライラしっ放しだった。死ぬ段階でいきなり頬こけてたのにようやく笑えたわ。
音響やアテレコ含めた演出もどうにも古臭くて馴染めなかったな。カルト作品はカルトのまま憧れているのがいいのかもしれない。
太陽を盗んだ男 ULTIMATE PREMIUM EDITION [DVD]
- 出版社/メーカー: アミューズ・ビデオ
- 発売日: 2001/09/21
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*1:まあでも、すごくかわいらしくはあった。