ネタバレ注意。
「画商兼インチキ超能力探偵」(なんのこっちゃ)を営む主人公が、帝政期ロシアに由来する謎の芸術作品「白菊」をめぐる事件に巻き込まれるアート・ミステリ。
この作家に関しては褒め言葉で言う「軽佻浮薄」なリーダビリティは充分に発揮されており、小気味良く読み進んで行けるが、一方で作品全体に「何か狙ってる感じ」はモヤモヤと常に付き纏い、ミステリとしての仕掛け、その企図は巧く演出されているとは言い難い。結果真相が明らかになってもカタルシスなく。
まあ、楽しく読めればいいよね、エンタメだもの。
評価はC。
- 作者: 藤岡真
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2006/03
- メディア: 文庫
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