『ストロベリーナイト』

試写会@東宝試写室
刑事モノのドラマ・シリーズの映画版だそうで。
サイコ・サスペンスとして、刑事モノとして、極道モノとして、それぞれの物語の軸が、モダンな演出と音楽で過不足なく飾られた、退屈しないエンタテインメントでした。シリーズを原作含めてまったく知らないので、人物像や情念に迫真性が欠けて感じられたり、警察上層の単純な思惑が作品のスケールを卑小化していたり、牧田と柳井の関係性とかもっと掘り下げて欲しいとこがあったり、後半20分ぐらいに起こることのすべてがベタな予測のそのままだったりもしましたが。
西島秀俊大沢たかおを基軸に男優陣は皆それぞれの渋さを出していてなかなかでした。残念だったのは金子賢ぐらい。同じ金子でもノブアキの方は見事にエゴ消してた。あのクズもしかして金子か?と思ったらその通りで嬉しかった。一番かっこいいと思ったのは遠藤憲一だったけど、話によると本来あんないいキャラじゃないらしい。竹内結子は何カットか凄絶に美しい*1ので充分かな…芝居はまあ。
でも全体的に描写含めてハードな映画、生瀬がたまにコミカル担当しても如実に浮いてるのが哀しく可笑しい…って、さっきからあんま褒めてないけど、期待は上回って愉しかったです。

*1:ベストは柳井のアジト前での菊田との会話シーンか。