ネタバレ特になし。
「長崎オランダ村」で開かれた「ワールド・ミュージック・フェスティバル」、そこに世界各地から集ったアーティスト/パフォーマたちの群像、滞在中のドタバタの様子を、取り仕切ったイベント会社の社長から、作者が飲み歩きながら伝え聞く、という構成。
半エッセィのような感触で、事実も多いのだろう。半エッセィ半フィクションの場合、村上龍は単純に「面白い」ものを書くよね。『69』あたりでも証明済みのその力量、なにより前述の社長は『69』のナカムラくん*1の成長した姿だw
軽く、楽しく読める本だけど、この題材ならもっとマジックリアリズム的な長編にできただろうし、そういうもんだと思ってたし、そういうのが読みたかったような気もする。
あとてっきり「オランダ村」とか「ハウステンボス」はディスられてるんだと思ってたら真逆だな…なんかちょっと行きたくなったわ。
評価はC+。
- 作者: 村上龍
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1995/08
- メディア: 文庫
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*1:校長の机に脱糞した、彼。