藤木稟『陰陽師鬼一法眼 一 義経怨霊篇』光文社文庫

ネタバレ一応注意。
陰陽師小説です。朱雀はモロに京極だし、このシリーズは言わずもがな。時勢に乗りたがる作家さんでしたね。
でも常道の平安時代ではなく、鎌倉に舞台をもってきたのがこの小説のミソ。キャラの造作は基本的な作法を抑えて書ける人だし、貧乏御家人の生活ディテールとか目新しい要素はある。まあ歴史蘊蓄はあまりに蘊蓄然としてしまって、うまく馴染んでいないような印象はあったけれども。
この巻ではラスボスが義経。鎌倉舞台ならまあベタっちゃベタ。クライマックスの怨霊大戦にはあまりスケール感が感じられなかったので、そういうのはこれからかな、と思います。一応「三」までは持っているので、それぐらいは読もうかと。
評価はC。

陰陽師 鬼一法眼 1 義経怨霊篇 光文社文庫 ふ 14-1

陰陽師 鬼一法眼 1 義経怨霊篇 光文社文庫 ふ 14-1