名作シリーズ。
カラオケでピロウズの「スケアクロウ」(超名曲)をいい気分で歌ってたら、後輩から「え、映画観たことないんですか? 歌う資格ないっすよ」みたいなこと言われてムカついたので借りてきました。
パルムドール受賞、ロード・ムーヴィーとして評価の確定した名作です。
で、最大のインパクトは正直「え、そこで終わんの?」というとこでしょうか。まあ意識のないライオンに対するマックスの語りかけ*1で主題は完結しているとも言えるし、その後の予定調和を拒否しているとも捉えられられるし、噴水でのあれだけ凄絶なシーンの後で、ラスト・カットは一抹の微笑ましさを与えてくれもするのですが。
ロード・ムーヴィーとして、要所要所での美しいカットは鉄板です。特に電車周り、ベスト・カットは序盤で鉄橋歩いてくとこかな。四十年近くも前の映画ですがカラーも綺麗で全然古色がなく、これはテクノロジィだろうか、凄えな、と感心しておりました。
そしてあまりにもベタで声高に言いたくないのですが、若きアル・パチーノは若くても最高の役者です。陽気で人懐っこいライオンのキャラクタ、彼と粗暴なマックスとの間に育まれる友情は100%この映画の主題で、悲しみに打ちのめされてしまうクライマックスまで含め、それを100%の説得力で表現する、まさに名演でした。
夢の向こうまで
僕は旅を続けるつもりだよ
キミを連れて
誰かが語った
現実と云う名の物語が
答えじゃないぜ
(the pillows 「スケアクロウ」)
タイトルも主題に完璧にハマっております。《You can call me, 'Scarecrow'》のところは、確かに感情こめて歌えそうですな!
- 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
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