『告発』

最近映画づいているわたくし。
実話を基にした、社会派で硬派な法廷モノです。
アルカトラズでの虐待により精神を病み、所内で殺人を犯してしまった男の弁護を引き受けた若き弁護士が、裁判を通じてそこで行われていた非道を暴き、やがては閉鎖に追い込んでいく、というのが大まかな流れ。
あらすじだけ見たって硬派ですけど、全体として重苦しいです。題材が題材だし、ボソボソ喋る奴が多いし、音楽も重厚。メイン・テーマがやたらかかるのが垢抜けなくて、その辺は好みではなかったです。
裁判を闘う手段として、アルカトラズそのものの存在を問うというのは、もっと描写やエピソードを交えないと無理筋の印象があったし、そもそもジェームスが裁判を闘うモチベーションがいまいち分からなかったりしましたが、事実は絵空事よりたまに奇なるものなのでしょうか。
クリスチャン・スレーターはなんか萩原流行みたいな顔で好きになれなかった。ゲイリー・オールドマンは大好きな役者なのに、エンドクレジットまで彼と分からなかった(マジで)ぐらいに抑えめな演技だったし、W.H.メイシーももっとキモい方が本領だと思います。見所はやはりケヴィン・ベーコンの熱演でしょうね。本来好きな役者ではないんですけど、よかったです。終盤、ヘンリーの「勝利」の一連の描写には泣かされました。特典のインタビューも唯一見所あり。
しかし、癖のある顔立ちの多いキャスティングですね。ゲイリー・オールドマンが一番地味なんじゃないかw

告発 デラックス版 [DVD]

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