瀬川ことび『厄落とし』角川ホラー文庫

ネタバレ特になし。
書下ろしホラー短編集。
…ではあるのだけど、ユーモア／スラップスティックの要素が色濃く出ている。そうした点で俺は楽しく読めはしたけど、一方でホラー的な着想にはあまり面白味を見出せなかった。ミステリ読む時にもよく「ミステリ的には」なんて単語使うように、ジャンル小説読む時に、それ固有の部分に多くを求めてしまうのはもうしょうがないね。そういう読み癖がついているから。
ベストは「戦慄の湯けむり旅情」で、これが一番楽しかったという理由以外ではないのだけど、タイトルから分かるようにこれもスラップスティックに振ってるし、そもそも俺が温泉旅館好きなだけかもしれない。
評価はＣ＋。

厄落とし (角川ホラー文庫)