篠田真由美『天使の血脈』徳間デュアル文庫

ネタバレ一応注意。
ルネサンス期のイタリア、フィレンツェを舞台にしたファンタジー
いかにもこの作家らしい、ショタと美青年がうだうだやってるだけの話。うだうだやった挙句、ショタ主人公が羽はやして「熾天使降臨」とか始められても、こっちは完全においてけぼりですよ。
ミステリ作品においても*1、プロットやストーリーテリングは評価しながらも、その美意識についてはやはり相容れないものをおぼえてしまうのだけど、そのセンスだけで書かれたこのようなタイプの小説は、やはりいかんともし難いところだった。
イラスト・アートワークはなかなか良かったです。
評価はC−。

天使の血脈〈上〉 (徳間デュアル文庫)

天使の血脈〈上〉 (徳間デュアル文庫)

天使の血脈〈下〉 (徳間デュアル文庫)

天使の血脈〈下〉 (徳間デュアル文庫)

*1:「ショタと美青年」がこの場合誰を指すかは説明不要だろう。