太田忠司『玄武塔事件』徳間デュアル文庫

ネタバレ注意。
海辺の洋館、そこに屹立する「塔」を舞台に展開するジュブナイル本格…なのだろうけど、「本格」として見た場合には、伏線の巧妙、サプライズ、インパクトとどれも物足りない。塔の仕掛けも、入れ替わりも、二重生活も、まず「それ」が思いつく、最も単純な推理がそのまま真相であったりして。
ジュブナイルとしてはまあ丁寧で、エンタテインメントしてもいるので悪い印象こそないのだが…高い評価はできないなあ。
評価はC。