ネタバレ一応注意。
解説が「3F」と述べているところの、「女流」ハードボイルド。
ネクロフィリア、暗黒舞踏、SMと、ネタはエログロなのだが、作品じたいは俗っぽくならずに引き締まった印象がある。ルポルタージュの作中作やどんでん返しなどの演出も冴えており、まとまりのよい作品だとは思う。
申し分のない小説だとは思うけど、どうも技巧が題材、キャラクタとの距離感を感じさせ、迫力や没入感というものに欠けた。過不足のなさを逆に「面白くない」と感じてしまいました。
評価はC+。
- 作者: 桐野夏生
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1996/07/13
- メディア: 文庫
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