森博嗣『ZOKU』光文社文庫

ネタバレ一応注意。
いかにも森的なユーモア小説です。ファニィなキャラクタ造型からなるユーモア、オフビート感はもう見慣れたもので、そうした部分では特に感興はなく。
むしろ、

この両移動秘密基地やZOKUの数々の悪戯を見ていると、一見簡単そうに見えることが案外難しかったり、難しそうなことが実は、誰もそんなことに資金や時間を費やさないだけでその気になれば案外簡単に実行できることが分かります。(中略)『ZOKU』は、そんな幼い頃の夢や日常のふとした空想や疑問を現実の世界とすり合わせて観せてくれる実験室のような作品なのかもしれません。
(佐久間真人:解説)

という、いみじくも指摘された本質の部分が楽しめました。ガンダム作るとことかね、良かったね。
…まあそんなことを云いながら、僕はあまり評価する小説ではありませんがw。ラストの脱力系二段オチなんかも良かったですけどね。

作品の評価はC+。

ZOKU (光文社文庫)

ZOKU (光文社文庫)