2022-11-23 柳広司『吾輩はシャーロック・ホームズである』角川文庫 reading ネタバレ注意。英留学中の夏目金之助が心を病み、自らをシャーロック・ホームズだと思い込む中で殺人事件に巻き込まれる、ユーモア・パスティッシュ。作者らしい上質なパスティッシュです。ヴィクトリア期ロンドンの風物や、霊媒師と降霊会などいかにもなガジェット、ホームズ原典の取り入れなど、過不足なく、雰囲気よくまとまっています。ただ漱石とホームズを絡めるというメインのアイデアには既視感があり、全体に刺激に乏しいきらいも…。評価はC+。吾輩はシャーロック・ホームズである (角川文庫)作者:柳 広司角川書店(角川グループパブリッシング)Amazon