2022-02-22 栗原康『大杉栄伝 永遠のアナキズム』角川ソフィア文庫 reading ネタバレ特になし。1918年、米騒動から始まる、アナキスト大杉栄の評伝。栗原節、エッセィなんかよりクセ抑えめだけど、独特のリズムは健在で、大杉とその周辺のアナキストたちの、真っ当で自由な発想と行動と感受性を、生き生きと伝えてくれる。一次資料を中心に、人物像というより思想に重点を置いた硬派な内容でもあるが、あっという間に愉しく読みました。ここで描かれているような爆発…生命の在り方が、本来当たり前で、だからこその「永遠」であるはずなのだけれど。白井聡による痛快な解説も出色。評価はB。大杉栄伝 永遠のアナキズム (角川ソフィア文庫)作者:栗原 康KADOKAWAAmazon