麻耶雄嵩『化石少女』徳間書店

ネタバレ注意。
化石オタクの女子高生と、その従僕と呼ばれる男子高校生のコンビを主役に据えた学園ミステリ連作。
なんか麻耶って、こういう学園の権力闘争みたいなネタ好きだよね…。彼らしい歪んだ世界観があって、種々のニッチな「過疎部」のネタも愉しいけれど、パズラーとして、キャラクタ小説として、残念ながらちょっと中途半端な印象は拭えなかった。生徒会の役員を一人ずつ犯人にしてくって発想とか、その過程でのブラックな味わいとかは好きなんだけど。
エピローグについても、もっと連作を通したどんでん返しがあるかと期待してたし、どうせなら生徒会選挙なんかもブチ込んで、もっとハチャメチャにやって欲しかったように思う。
評価はＣ＋。

化石少女 (文芸書)