ネタバレ注意。
かつての文庫中編書下ろし企画を含む、合本中短編集。パズラーとしてはさすが粒揃いです。
特に好きだったのは二編、「生存者、一名」は新宗教×孤島ってモロ俺好みのシチュエーションに、ラストでのリドル・ストーリィとしての妙味も絡んで、再読ながらもニヤリとさせられる好編。この題材でこのシンプルなまとまりはなかなかの筆力と思います。
「夏の雪、冬のサンバ」は初読、これも在留外国人ばかりが住むボロアパートってシチュエーションとロジックの絡みで読ませる。最近乱歩ばっかり読んでることもあって、「二銭銅貨」のギミックも個人的には凄く効きました。
評価はB。
- 作者: 歌野晶午
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2009/02/06
- メディア: 文庫
- クリック: 3回
- この商品を含むブログ (36件) を見る