ネタバレ注意。
「狛犬」を散りばめた長編バカミス。
「バカミスの帝王」とは言われながら、でも俺この人の作品あんまりバカミスだと思っていない。倉阪作品とかに比べると、「すげえ…」とか呆然としてしまって、やがてニヤニヤ笑えてくるような破壊力、言わば「馬鹿力」に欠ける。
極端なことをやろうとしてるは分かるけど、見立てにしろトリックにしろ散漫だし、ギャグだけじゃなく、と言うかむしろギャグではない部分でスベってる。「バカミス」という冠を質の低さのエクスキュースにしているとまでは言わないが、少なくとも自分に対するプレッシャにしているとは思えないし、俺はこの作品に対して「バカ」という形容を褒め言葉として使いたくないな。
評価はC。
- 作者: 霞流一
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2009/08/06
- メディア: 文庫
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