『ガール』

試写会@名古屋東宝試写室
正直テーマは20年以上前のものと見えましたし、えらく直截的な脚本*1も好みのものではありませんでしたが、それを補って女優陣の充実が印象的な映画でした。
麻生久美子の女優としての「強さ」は言うに及ばず、香里奈もしばらく見ないうちにちゃんと女優キャリアを積んでるんだなあと、その役柄としての「微妙さ」をきっちり表現していましたし、板谷由夏さんも初めて認識した女優さんでしたがすごく画面映えしていたし、途中まで「コイツ細かい芝居できねえな」と思って見てた吉瀬美智子も、ラスト付近のコメディエンヌぶりはそれがいい方に転がって微笑ましかったです。
しかしそれら四人のメイン・キャストを凌駕して、檀れいのはっちゃけぶりと存在感はキャラクタ設定を遥かに凌駕して素敵でした。金麦が飲みたくなりました。
連作短編小説を長編映画に仕立てた必然性どころか無理が出ているとか、招待いただいた身なので野暮は申さずにおきましょう。

*1:その割に由紀子と安西の葛藤とか、容子の和田への思いとか、一番大事なとこかなり端折ったりしててね。