柴田よしき『ふたたびの虹』祥伝社文庫

ネタバレ一応注意。
東京・丸の内の小料理屋を舞台に、ガジェットに古道具…「ブロカント」を絡めた連作ミステリ。
ミステリとしてのプロットも、あるいは恋愛小説としてのドラマも、その構築は人工性を感じさせてあまりレベルの高いものではなかった。季節ごとの料理の描写もおそらく読ませどころだと思うのだけど、北森鴻の「香菜里屋シリーズ」に親しんだ後では、あまり興がのらなかった。
まあ、さらりと読み流す分には目立った瑕疵のある小説ではなく、そんなに悪い印象はない…って、まったくフォローになってないな。
評価はC+。

ふたたびの虹 (祥伝社文庫)

ふたたびの虹 (祥伝社文庫)