上野正彦『死体は語る』文春文庫

ネタバレ特になし。
法医学エッセィ。
角川の方は既読だけど、こっちのが先…のはず。
シリーズ第一作とすればネタは豊富なはずなので、死体現象がもたらした意外な事件の展開とか転回、ミステリ的なネタが読めるかと期待してたんだけど、あんまそういうのなかったね。
山口二矢の浅沼社会党委員長刺殺とか、ホテルニュージャパン火災なんかの検死の話が載ってて、「うわ、昭和史の生き証人w」と思ってそれが面白かったぐらいかな。どんだけ歴戦だよ。
たまに顔出す社会批評は変わらずダサいね。全然違う二つのネタの〆が、「社会的最小単位である家族のあり方」云々、とかってまったく一緒だったのが笑えた。
評価はC。

死体は語る (文春文庫)

死体は語る (文春文庫)