デビュー作含む短編集。
デビューの頃から、タッチとキャラクタメイクの妙は確立されていて、完成度はさすが既にして高い。
舞台設定・道具立ては一冊通して多彩だが、中心にあるセンチメントやノスタルジィの表現が良質で、作家としての「核」を感じさせてくれる。
『夢みる頃をすぎても』の世界観が非常に好きだったので、相通ずるもののある青春ファンタジィ「十三夜荘奇談」、あとは繊細なタッチが堪能できる「風の歌うたい」あたりが特に気に入りました。
- 作者: 吉田秋生
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 1995/06/01
- メディア: 文庫
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