山田正紀『イノセンス After The Long Goodbye』徳間デュアル文庫

ネタバレ特になし。
せ、せめてブログの更新を…。
イノセンス』のノベライズ…というかむしろ、世界観・キャラクタを使ったオリジナル小説、なのかしら。原作知らんけど。『GHOST IN THE SHELL』は観た気がするけどなあ。民族調の音楽と光学迷彩の演出しか憶えてない。
サイバーSFは好きなジャンルではないのだけど、SFガジェット、それから語り口としてのハードボイルド、両面にさすがの筆力が発揮されていて、安心して読むことができました。
「犬はどこだ」が基調となりつつも、物語の位相は次々に変化して、なんつーかちょっとこう散漫に感じられないでもなかったが、それは膨大な情報とガジェットを処理する、そのクールな手捌きによるのかもしれず、魅力の一端と評価できなくもない。
評価はC。
さて、ということで手持ちの徳間デュアルはこれですべて読了しました。手元に残す判断を下したのは、『海底密室』『M.G.H.』の三雲岳斗の二作、そして倉阪の怪作『内宇宙への旅』の三冊のみ、という結果になりました。山田正紀は『地球・精神分析記録』がよかったけど…惜しかったね。次点。
総じて結局、SFはよく判らないのでした。

イノセンス After The Long Goodbye (デュアル文庫)

イノセンス After The Long Goodbye (デュアル文庫)