ネタバレ注意。
最初は倉阪らしい、不気味なモティーフ、田舎生活のディテールとブラックユーモアを散りばめたメタ・ミステリとして読める。
三重県立上野高校を出たOBは人材豊富で、世間的には椎名桔平と平井堅がかなり有名だが、(中略)ごく一部では巽昌章、倉阪鬼一郎、麻耶雄嵩を輩出した偏った高校として知られている。
(87p)
なんて蘊蓄に「すげえ!」とか言いながら。
しかし。
その後、この作品におけるある「仕掛け」が明らかになった途端、この作品は空前絶後のバカミスへと姿を変える。俺ははっきりと爆笑しました。この仕掛けに費やされた労力と、得られた成果のバカバカしさを考えると、これはもう笑う以外にないし、作者もそれで本望では、と思う。素晴らしいと思います。
なんでこんだけガジェット詰め込んで中編なんだ、と思ってたけど、仕掛け上やむなしだね。でそれに満足しちゃったためかラストの考えオチが分からなかったんだけど、誰か教えてください。これは売らずに持っとくことにしたので、なんやったら貸します。
評価はA−。
- 作者: 倉阪鬼一郎,槻城ゆう子
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2002/09
- メディア: 文庫
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