バンチのコミックス買ったのなんて初めてだ。
『フットブルース』はすっかりフェードアウトしてしまったようですが、はっきり云ってこっちのが生き生きしてるな。これぞ能田のサッカーマンガ、という感じの、貧乏クラブ運営マンガ。
マウンテン山形戦の横断幕がそのまんまで笑ったし、巻末のジェフの小屋ネタなんて何人意味分かるんだって感じですが、やはりこの緻密なリアリティと小ネタにはくすぐられてやまない。Jサポ必読。
今回は役所から出向してきた主人公がサッカークラブ運営に目覚めていく話で(『県庁の星』か)、あくまで「フロント」に視点がある。そうしたなかでドラマとしてのピークをどのように演出するのか、という点にとても興味があるし、それはそのまま『オレンジ』という名作との差別化をどのように図るか、という問いに繋がるだろう。レオーネ戦の決勝ゴールを超える感動を彼がこのマンガで表現してくれるなら、『フットブルース』の霊も浮かばれようというものだ。
「古参スタッフ」の間でだけ共有されるヒストリーを主人公が「甘え」として切り捨てるシーンなど、クラブを描く良いシーンがすでにあったので、あまり心配はしていませんが。
- 作者: 能田達規
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2007/01/09
- メディア: コミック
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