『バッファロー'66』

クリスティーナ・リッチエロカワ!
この間豊橋の方で閉店する書店の商品撤去がありまして。レンタルしてたビデオを、どうせ金出して処分するだけだから持ってっていいよ、との店長のお言葉。ありがたく10本ばかりいただいて来たのです。しかし他店転用のきかない処分品なので…。
吹き替え。
こんなに吹き替えの似合わない映画もないな、と思いつつ観ておりましたが。満足度はなかなかに高かったです。レトロ・スタイリッシュな映像感覚はそんなに目新しくもなかったですが、凝ったカメラワークは楽しめました。コント的な家族の食卓シーン、モテルでの俯瞰シーンなど、「奇を衒う」ものでなく、必然性を伴った演出と感じられるのが素敵ですね。あ、あと写真撮影シーンも。
あとはまあとにかく、クリスティーナ・リッチの存在感が出色ですよ。小悪魔的でありながら、同時に得体の知れない包容力。レイラがビリーに寄せる感情の描写は破綻していますが、そんなんマジ関係ないね。オフビートでいいぐらいだ。しかしこのテのベイビーフェイスを、デップとかギャロとかそっち系の男優の横に置くキャスティングはなんつーか短絡的にも思えてしまうのですが。
物語としては、中盤のメインである家族関係の卑小な破綻を、ラストのカットバックの伏線に持ってきたあたりがニクかった。微笑ましいハッピーエンドでした。テーマもいいしね。プログレ聴きたくなった。

バッファロー'66 [DVD]

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