『コーダ あいのうた』

@サロンシネマ

CODA:Children of Deaf Adult/s…聴覚障害を持つ親の、障害のない子どもである主人公・ルビーが、歌の才能に目覚めていく姿と家族の葛藤を描く、ビルドゥングス・ホーム・コメディ。

アカデミー作品賞は伊達じゃない、優れて感動的なホームドラマ。イメージよりずっとシンプルで、パワフルで、ラブリィでした。オータム・コンサートの無音の演出が刺さって涙ぐんでいたら、オーディションでさらに泣かされました。エミリア・ジョーンズが圧倒的に素晴らしいです。

ハンディキャップはもちろん、ヤングケアラーやアダルトチルドレンといった、社会的な問題意識の射程も広い作品ながら、その部分…家族の葛藤の解消…については若干物足りない感じはしたかな。でも母親が出産の時に娘が聾であることを願ったとか、綺麗事じゃない迫真性も感じました。