岡嶋二人『記録された殺人』講談社文庫

ネタバレ注意。
ノンシリーズ短編集。
イデアも凝らされ、リーダビリティも無論であるが、正直一発アイデアに拠り過ぎと感じられたし、ツメの甘いところも散見された。表題作でフィルムに傷をつけようとするところとか無理筋だし、「迷い道」の豊永の扱いとか強引すぎる。
「バッド・チューニング」が、音楽業界の雰囲気がほのかなせつなさと共に醸されていて、この作品集の中では一番読み応えがあった。逆にプロットは安いのだけど…。
評価はC。

記録された殺人 (講談社文庫)

記録された殺人 (講談社文庫)