江國香織『こうばしい日々』新潮文庫

ネタバレ一応注意。
アメリカの日系男子中学生の日常を描く表題作と、日本の女子中学生の日常を描く連作短編「綿菓子」。
どちらもかわいらしく、みずみずしく、またそこはかとない毒もあり。するするふわふわと読めてしまう小品だけど、表題作のラスト一文…《あしたからスープは大きいほうにしよう、と思った。》(114p)と、「綿菓子」のお父さんのメロンのエピソードはそれぞれ小粋で素敵でした。
評価はC+。

こうばしい日々 (新潮文庫)

こうばしい日々 (新潮文庫)