松尾由美『おせっかい』新潮文庫

ネタバレ一応注意。
中年サラリーマンが「おせっかい」なる殺人鬼の跋扈するミステリの世界に迷い込んでしまう。それに伴い、小説の作者や編集、彼の元部下のカップルなど周辺の人々にも変事が…というお話。
んー、アイデアは面白いし、リーダビリティの高さもいつも通りだけど、なんか全体として消化不良、とらえどころがないままに収束してしまった感じの小説。登場人物も皆どっかしら歪で、ぎこちない人格に感じて馴染めなかった。
その歪さ、不自然さは小説の世界観と言えないこともないけども…それでもやっぱ、なんかモヤモヤしたなあ。
評価はＣ＋。

おせっかい (新潮文庫)