吉増剛三『吉増剛三詩集』ハルキ文庫

ネタバレ特になし。
この前衛っぷり、えらくパワーのある表現だってことは理解できるけど、どうも鑑賞というレベルにまで至らないってのが正直なところ。圧倒つーか、呆然。
裏表紙に引かれてる《ぼくの眼は千の黒点に裂けてしまえ》(「疾走詩篇」)とかはかっこいいし、「帰ろうよ」って詩はイメージが美しくて好きだったけど、全体から見るとむしろ異端、つかコレジャナイ感のある作品。

ふくらはぎの不可命名性について思惟すると宇宙爆裂する!
(「魔の一千行」)

ってあたり、滑稽味の漂う炸裂感が本質なのだと思う。
評価はC。

吉増剛造詩集 (ハルキ文庫)

吉増剛造詩集 (ハルキ文庫)