李學仁(原作)/王欣太(漫画)「蒼天航路 1-9」講談社漫画文庫

今更だと言われようが、テンション上がった。
世の中にまだこんな面白い漫画があったのかと。
ブクオフに本売りに行ったら一巻が百円で売ってて、シメシメと買って来て読んでみたら止まらなくなって、その後古本屋と新刊書店回って揃えた。漫画でこの感覚は日本橋ヨヲコ以来だわ。
三国志の英傑たちは総じてクセのあるエキセントリックな造型をされているし、細かいエピソードとその繋がりもだいぶ捨象されている。たとえば、許褚今までなにやってたん? とか、郭嘉はいつローヤから出て来たん? とか、太史慈ってその後…とか。しかしそんなものは瑣末事。迫力に溢れる筆致と台詞回しによって、それはとても心地の良い翻弄としてある。
前半での橋玄との問答はまだ序の口で、中盤の苑城脱出、呂布との死闘とシビれまくる名シーンに枚挙に暇なし。厚い文庫から立ち上る凄みは、漫画表現の一つの頂点かと。
あと「純粋」ってのは一つのキーワード、てか手癖だな。九巻での北伐における「純粋軍師」郭嘉の活躍にシビれたのだけど、次の巻では…。
てことでここからはじっくり読もうと思います。

蒼天航路(1) (講談社漫画文庫)

蒼天航路(1) (講談社漫画文庫)

蒼天航路(2) (講談社漫画文庫)

蒼天航路(2) (講談社漫画文庫)

蒼天航路(3) (講談社漫画文庫)

蒼天航路(3) (講談社漫画文庫)

蒼天航路(4) (講談社漫画文庫)

蒼天航路(4) (講談社漫画文庫)

蒼天航路(5) (講談社漫画文庫)

蒼天航路(5) (講談社漫画文庫)

蒼天航路(6) (講談社漫画文庫)

蒼天航路(6) (講談社漫画文庫)

蒼天航路 (7) (講談社漫画文庫)

蒼天航路 (7) (講談社漫画文庫)

蒼天航路(8) (講談社漫画文庫)

蒼天航路(8) (講談社漫画文庫)

蒼天航路(9) (講談社漫画文庫)

蒼天航路(9) (講談社漫画文庫)