筒井康隆『笑犬樓よりの眺望』新潮文庫

ネタバレ一応注意。

噂の真相」連載のエッセィ集。

いつもの毒舌批評なんだけど、あまり不快感を感じなかったのは、時事ネタや当時の文壇ネタに、史料的な面白みがあってのことか。その意味で、この本の掉尾となるのが「断筆宣言」なのはいかにも象徴的。これに関しては筒井の側に立ってしまうな俺は。

その他、《肝臓が痛みます。》(191p)に激しく笑いました。

評価はC+。