許月珍/大塚英志(原作)『MPD-PSYCHO/FAKE』角川スニーカー文庫

ネタバレ注意。
『サイコ』ドラマ版のノベライズ。
著者、あるいは解説者をめぐる設定とか、意図的なものだという原作との不整合とか、それらをめぐるポストモダン的言説の牽強付会とか、諸々の構成要素を含めた「FAKE」エンタテインメントとして、「あー、いつものテだよね」つって醒めて読んではいた。しかし…原作も途中で投げた結果当然未読だった…一応の「決着」で某極左組織が大きくフィーチャされるにおよんで、ここ数年その周辺の「勉強」に多くの時間を費やしてきた身として、ああ俺も結局ここの感性から育まれた「チルドレン」なんだって再認識を突きつけられて、なんだか面映ゆくも厭な思いをいたしましたw
お話は『ケイゾク』のデジャヴュです。「に、し、ぞ、のーっ!!」はそのまま「あ、さ、く、らーっ!!」です。
評価はC。