東川篤哉『学ばない探偵たちの学園』光文社文庫

ネタバレ注意。
私立鯉ヶ窪学園の周辺に連続する殺人事件に、「探偵部」の三人が挑む学園ユーモア・ミステリ。
東川ユーモア・ミステリらしいおちゃらけた世界観だけど、トリックやロジックの方も残念ながらおちゃらけていて、結局終始おちゃらけにしか感じられなかった。鯨統一郎の同系統作品ほどぶっ飛んではいないけど。
第一の被害者の行動が盗撮の共犯者を推定させて、その証言から確証に至るって流れなんだけど、その行動って「共犯がいるから」ってより、その教室でしか撮れない、つまりいかがわしい行為の盗撮を狙ったものって考えた方が格段に座りがよいと思うのだけど。自己都合でロジック歪められた感じがして、そこに一番おちゃらけを感じました。
評価はC。

学ばない探偵たちの学園 (光文社文庫)

学ばない探偵たちの学園 (光文社文庫)