『シャーロック・ホームズ』

@ミッドランドスクエアシネマ
ガイ・リッチー監督作品ということで、もうちょっとケレンのある構成かと思っていましたが、案外そうでもなく。アクションとCGスペクタクルたっぷりの娯楽作品となっておりました。
ハリウッドがホームズ撮るとこうなるのか、という感じで、まあ「ホームズ」であるという必然性は見出し難かったですけど、それでも楽しい映画でした。ロバート・ダウニー・Jrによるホームズはお高く止まったところのない、親しみやすく崩れたイケメン中年でしたし、ジュード・ロウによるワトソンはややカッコ良すぎた気もしますが、ジュード・ロウにしては抑えめなセクシィさが心地よく、なによりアイリーン・アドラーを演ったレイチェル・マクアダムスが凄く魅力的でした。アイリーン・アドラーというキャラクタの換骨奪胎が、この映画最高の成功だと思えるぐらいに。洋画の女優さんにあまり肩入れした記憶がないですが、彼女は凄くよかったです。
「ウィット」というよりは「スラップ・スティック」だったし*1、ストーリィにまったくどんでん返しというものがないし*2、もちろん『ロック・ストック』的な伏線処理の妙もなく(手掛かり回収のカットバックは気持ちいい演出でしたけど)、と不満点もないではないですが、役者陣も素敵で、どこかオリエンタルな音楽も好みで、アクションやスペクタクルも普段観ないから新鮮で、と結局は凄く楽しんだのでした。
大ヒットにより続編制作が決まってるらしく。そりゃモリアーティもあれだけ引っ張っちゃったら、相応のキャスティングじゃないと収まりつかないっすよね。なんかブラッド・ピット説が有力らしいですけど。

*1:一番笑ったのは小っさいハンマー投げるシーン。あの大男は怖かったけど…誰?

*2:途中まで復活後のブラックウッドは絶対ホームズが変装してると思ってた。