『小林賢太郎プロデュース公演 「TAKEOFF〜ライト三兄弟〜」』

このカテゴリなのかはやや疑問。
というのもKKP#5、#3ぐらいまでは集団シチュエーションコントが基本だったものが、ここに至っていよいよ演劇界に本格的殴り込みをかけているからです。#4「LENS」の頃からその気配はあったけど。
しごくまっとうなストーリーラインと、クライマックスシーンに向けて練りに練られた舞台芸術としての構築。あるいはミュージカル要素。演劇という分野にあまり素養がないのであれですが、専門誌では年度ランキング一位の評価を得ていて、また初演の一年後に全国ツアーの再演をやったという事実からしてみても、演劇としての完成度、また小林自身の思い入れの強さがうかがえようというものです。
予想通りのMacのCMネタなんかには爆笑したけど、もっと「笑い」が欲しかったという思いは残ったし、この作品がKKPの「集大成」とはちょっと捉えられない気がする(やっぱ「Sweet7」が最高)んだけど、この作品はラーメンズ含めて彼の作品の他のどれに比しても、まず劇場で楽しむべき、そうしなければその真価が分からない、という作品だと思う。なんか煮え切らないのは嫉妬まじりです。
で、どうでもいいけど、LOSALIOSの音楽、それから毎度DVDジャケットも無駄にかっこいい。デザインのいいものは中身もいいという、そのテーゼはなにより彼のパッケージ作品を見た時に思い出されます。

KKP#5『TAKEOFF ~ライト三兄弟~』 [DVD]

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