斎藤純『レボリューション』ハルキ文庫

ネタバレ特になし。
ロック小説だしサイトウジュンですが、JxJxではありません。推理作家の方みたいですが、JxJxが書いた方が面白いと思います。
しかしロックというのは、小説に書くとなぜこうもダサくなってしまうのだろうね、と嘆息の一品。親本初版の1993年当時、日本のロックの現状認識がこの程度のものだったとしよう。なによりフジロックの第一回をさえ迎えていない、ある意味では黎明以前の最も暗い時期。しかしだ、暴走族だのバイクだの、外人モデルとのクサいロマンスだの、ロックを表象するアイテムがどれも浅すぎる。この作家がロックに纏わせたロマンティシズムは、俺の「ロック」観からは乖離していた。それはもう、どうしようもなく。
シンボライズされたロックスターのなんとかさん(名前忘れた)は尾崎豊っぽいのだが、尾崎はいいけどブルーハーツがダメだってのがどうもよく分からん。なにそのこだわり。逆なら分かるけど。
評価はC−。

レボリューション (ハルキ文庫)

レボリューション (ハルキ文庫)