浅野いにお「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 5・6」小学館ビッグコミックス

人類終了まであと一か月。
のんべんだらりとした日常が、不穏な空気を纏いながら続いている。その日常性こそが恐ろしい、そういう表現になっている。SF設定・描写、社会的大状況への批評性、サブカルチャーへの感応…貪欲なテーマと緻密なガジェットが、優れたデザインとドラマ性で精密に描き込まれていて、なかなか凄いレベルになってきたと思います。
これだけ精細なマンガに、現代風俗ガンガンに取り入れて、まったく風化を恐れていない、その心意気も潔く爽快で。それがどれだけ現代社会にクリティカルであろうとする意志の現れなのかは、もう少し見てみないと分からないけど、いずれにせよ凄く、楽しみです。