2016明治安田生命J1リーグ 2ndステージ 第5節 名古屋グランパス 1-3 ヴァンフォーレ甲府

2016.7.23@パロマ瑞穂スタジアム
予定のない土曜の午後、瑞穂に残留争い直接対決のカードを発見。すみません、完全に冷やかしで行って来ました。その試合の持つ意味、両チームの持つ切実性がフットボールに与えるものの大きさに期待して…こういう状況でもなきゃ正直観ないカードだけど、期待通り、気持ちの入ったゲームで愉しめました。
甲府というチームは強化方針やチーム戦術のあまりの「開き直り」と、対戦した際の泥沼に引きずり込まれるような印象*1から決して好感度の高いチームではありませんでした。しかし今回生で観て、5バックの中央で前後左右と綿密にコミュニケートし、また常にカバーリングの意識高く同時にセカンドへの勘の鋭い、山本英臣の知性溢れるプレー、その横で攻守に躍動する41歳土屋征夫の目を疑うべきエネルギッシュさ、名古屋のサイドに穴を開けまくったロングキックの精度とシャドー・ワイドの意思統一、球際のファイトとボールアプローチの速さ、対戦相手が戦術的な統一性を欠いていたという部分はあるにせよ、感じ入るところの多いチームでした。サポータとしては会心のゲーム、これが俺らのチームだと胸を張れる内容だったのではないでしょうか。おめでとうございます。
一方で、不甲斐ない内容にも90分間、ひたすらに力強いチャントを響かせていた名古屋のサポータのことを思うと、冷やかしの立場ながら胸の痛む試合でした。二点目に繋がったミスは痛恨の上にも痛恨としても、一点目のちょっと角度付けたクロスとランにいとも容易く裏を衝かれた守備はあまりに脆かったし、三点目のメンタルの折れっぷりも、ああこれアカンやつや…と目を覆いたくなるもの。甲府のポゼッションに獲りどころがなかったのも、サイドにいいボールかなり入れられてたのも、正面からの攻撃には強いのにサイドや角度ついた攻撃に脆かったのも、特に守備面での戦術的な統一が、甲府に比べてなされていない顕れと見えました。
攻撃面も含め、4-2-3-1が最適解かと言うとかなり疑問…トップ下が機能するようなスタイルには見えないし…手をつけるべきところは明らかと見えますが、いろいろ難しいんでしょうかね…。

*1:去年の二回の対戦は共にシーズンワーストレベルの苦い記憶。特に1stのそれはシーズンの流れから考えても痛すぎた。あれ以来井上氏は最も忌むべきレフェリーの一人だし、マルキーニョス・パラナも呪っていたけどこの試合はプレーが正確で、いいじゃん、とか思ってしまったw