松尾由美『バルーン・タウンの手毬唄』創元推理文庫

ネタバレ一応注意。
「バルーン・タウン」シリーズの短編集。
シリーズ設定とロジックのアイデアの面白さ、ミステリ・パロディとしての稚気と、読みどころはしっかり抑えて安定している。
一方でトリックの必然性とか、ロジックのダイナミズムとか、各々の作品の本格としての完成度はそうそう高いものを求められないとも思う。エンタテインメントとしては、充分以上に愉しい読書であります。
「幻の妊婦」だの「九か月では遅すぎる」だの、タイトルだけでもニヤニヤさせてくれるしね…。
評価はC+。

バルーン・タウンの手毬唄 (創元推理文庫)

バルーン・タウンの手毬唄 (創元推理文庫)