ネタバレ注意。
ブドゥール地下大洞窟〜ルビヤンカ監獄編。
物語のクライマックスが近づくにつれて、舞台も二転三転、書けるもんはなんでも書いとけ、という感じ。その分それぞれの密度は薄まったようで、前巻のテンションに比して物足りなく感じた。
メリッサの死はオンサに比べてもあまりにもあっけないし、ミルチャとムラキの役割のカブりも気になる。ストーリィの転回、その端緒のほとんどが、メリッサの、あるいはミルチャの独白に多くを寄りすぎている…などと、クライマックスに向かう勢いの中で引っ掛かる点もちらほら。
でもまあ、表紙にまで出した上でのメリッサとのアレコレにこんなカタチでおあずけくらったわけで、今後の巻でのキキとのあんなことやこんなことに期待が高まります。九鬼さんも147pのあたり、唐突にテンションMAXのご様子ですし。
評価はC。
ヴァンパイヤー戦争〈9〉ルビヤンカ監獄大襲撃 (講談社文庫)
- 作者: 笠井潔,武内崇
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/03
- メディア: 文庫
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