萩尾望都『メッシュ』(全3巻)白泉社文庫

パリ(と近郊)の群像劇。
ナイーブで直情的な美少年、メッシュと彼を取り巻く人々の。
繊細/リリカルな表現と、エネルギッシュ/コミカルな表現が、画・ネームの両面にごく自然に同居していて。独自の芸術的な高みに達した作品であり、今読んで古臭く感じない*1のがさすがです。
メッシュの表情を中心に、ところどころでびっくりするぐらい美しい描線があって、そういうのが本当に素敵でした。
でもミロンはいいキャラよねー。『トーマの心臓』のオスカーなんかもそうだったけど、こういう「男子の包容力」を描くのが巧いと思う。俺がこういうキャラ好きなだけか。

メッシュ (1) (白泉社文庫)

メッシュ (1) (白泉社文庫)

メッシュ (2) (白泉社文庫)

メッシュ (2) (白泉社文庫)

メッシュ (3) (白泉社文庫)

メッシュ (3) (白泉社文庫)

*1:一部の乙女を戯画化したキャラクタたちは除くかなw