ネタバレ注意。
ユーモア本格の書き手としては当代随一となりつつある作家ですが、読むのはデビュー作以来。文庫を待ってる内にどんどん世評が高まっていって。デビュー作の印象はそんなに良くなかったのですが、どれだけ腕を上げたものかと楽しみに読みました。
で、やっぱり巧くなってる。スラップスティックのなかに伏線を紛れ込ませる手法は、作品の雰囲気こそ異なるが『不連続殺人事件』あたりを彷彿とさせる。『不連続』のエキセントリックに対しての、あくまでものコミカルさで読み易く仕上がってるので印象は良い。メイントリックは大したものではないが、ヘッドロックに際した伏線の張り方など、洗練された手法をモノにしてると思う。*1
評価はB−。
- 作者: 東川篤哉
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2007/06/01
- メディア: 文庫
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